NEVER LAND





「あれー【お父さん】はー??」

瑠璃が【父さん】を探して
色んな部屋を歩き回っていた。

「瑠璃何かあんのー??」

黄金が水晶とすごろくをする手を
止めて瑠璃に目をやる。

「んーとね、お人形さんの腕が
取れそうだから、取れちゃう前に
直してもらおうと思って。」

瑠璃の腕には確かにそろそろ
糸が危ない人形が抱えられている。
ふわふわのコットンドレスを着た
可愛い女の子の人形だ。

「取れちゃったら可哀想だからね。」

瑠璃は無邪気な優しい笑みを浮かべた。



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