NEVER LAND
「大丈夫??琥珀。」
真珠が心配そうにあたしの顔を
覗きこむ。
「ん、もうだいぶましよ。
心配かけてごめんね。」
あたしはベッドから上半身を
起こして真珠と視線を合わせた。
「皆はどうしてる??」
「あー、えと。」
真珠が少し言葉を濁した。
あ、もしかしてあたしに
【お父さん】の話するの
躊躇ってるのかしら。
あたしが変な態度とったせいで
真珠に気を遣わせちゃったのかも。
「もう気遣わなくていいよ。」
そう伝えると真珠は少し
ほっとした表情をみせた。
「皆は書斎に向かってるよー」
「書斎??どうして??」
「なんかねー朝ご飯以降
【お父さん】見掛けなくてー、
探してもいないから書斎じゃ
ないかー、って。」
瞬間、自分でも理由の分からない
冷や汗が滲み出た。