NEVER LAND


「ねぇ琥珀ー」

真珠がのんびりと語尾を伸ばし、
あたしの名前を呼ぶ。

「ん??」

「えっとねー


もし何か思い出したらさ、
教えてね??」

「……え」

ああ

「1人じゃわかんないことでも


皆でなら分かるかもでしょ??」

やっぱり

「琥珀はさー

1人じゃないんだからさー」

分かって、くれてるんだ。

「……ん。」

ぽん、とあたしの頭に手が乗せられる。

温かいんだ。

そうよね

うん

あたしはさ

1人じゃないんだ。

「……ありがと。」





*真珠・琥珀Side−End





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