SugarⅡ



不意に聞こえたその声に、心臓の音が大きくなって、顔が暑くなった。



「姫仲のこと好き。」



そう言った顔に、いつもの子供っぽい表情はなかった。



前を向いたまま、急に大人になったような雰囲気で。



「守ってやりたいって思うし、その少し変わった性格も好きだし。」



ほんとに変わった人だ。


こんな性格のあたしを、好きだと言ってくれるなんて。



「あたしは………好きじゃないこともないような気がするよ。」



あぁ、ほんとに可愛くない。



ほんの照れ隠しが下手くそで、ただの生意気な女にしか見えない。
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