SugarⅡ
やっぱりあたしも有明が好きなんだろうか。
それさえも、自分で判断できないほどに、心の中は否定していた。
どれだけ頑張っても、こいつはあたしを好きにはならない。
何を根拠に?
そう聞かれれば、どう答えていいか困る。
1番好きになってはいけない相手だ、と。
入学して、初めて話した瞬間に思ったんだ。
「やっぱ姫仲と話してっと楽しいわ。」
「何それ、一方的にからかってるだけでしょ(笑)」
この人は、一度友達だと決めた人間を、恋愛対象には入れない。
だからこそ、この関係が1番。
伝える勇気はないけれど、きっとあきらめる勇気はもっとないから。
自分の性格上、今回も長く片思いが続くだろう。
きっかけがない限り、終わることのない片思いが。
だってあたし、一途だもん。
(姫仲は大事な"友達"だし)
(……友達か……)
(おうっ、1番大事な友達!)
1番という言葉に、自惚れてしまうあたしが嫌だ。
-END-