SugarⅡ


顔は見えなくても、ギターは凄く上手なのが、遠くからでも分かった。



オレンジ色の髪。
ギターが上手。



パッと見て、分かったのはそれくらいだった。



「涼、あの子バンドに入れてもいいと思うんだけど。」



そんな晴の言葉に返事をせず、女の子の座っているベンチに近付いていく。







「なぁ…」


声をかけると、ピタッと止まったギターの音。



振り向いたその子を見た瞬間、息をのんだ。
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