SugarⅡ
「おはよ、美海。」
「おはよ。」
ニコニコしながら近寄ってくる奈々を見ると、少しだけ気が軽くなった。
さすが親友。
会うだけで気持ちが落ち着く。
「今日は? 大丈夫だった…?」
奈々には、毎日靴箱に入っている紙切れのことを話していたから、きっとそのことだろう。
無言で首を横に振って、グチャグチャになった紙を差し出した。
「はぁー……、誰だか分かればまだマシなんだけどね…」
「そうなんだよね……。でもまぁ、このくらいなら大丈夫だよ。」
本当は大丈夫じゃないけれど、強がっていなきゃやってられない。
「……あたしにまで嘘つかなくていいんだからね。 有明には言えなくても、あたしには話してよ。」
…………さすが親友。
分かってるね。