SugarⅡ
「美海っ…!?」
反射的に封筒から出した指先には、血がベットリついていて、切り傷がいくつもあった。
「貸して…!」
手に持っていた封筒を、奈々が奪って机の上にひっくり返した。
カシャンカシャン、と音がして、中からは血のついたカッターナイフの刃がいくつか。
それとともに、紙も出てきた。
『調子乗んな! お前と有明じゃ釣り合ってねぇんだよ!!』
まただ。
でもちょっと……度が過ぎてるんじゃないだろうか。
カッターナイフなんて、嫌がらせのレベルじゃない。
「美海っ」
「大丈夫…だから、保健室行ってくるね……」
ヒリヒリ痛む指先を押さえて、席を立った。
「あたしも行こうか…?」
「大丈夫だよ、先生に言っててくれない?」