SugarⅡ
「これ、何だよ。」
そう言って差し出されたのは、あたしの机の中に入っていた封筒。
「っ何でそれ…!」
「教科書借りに行ったら、相葉が慌てて姫仲の机の中に隠してたのが見えたんだ。」
ゴミ箱に捨ててから保健室に行けば良かった。
まさか有明が1限目から教科書を借りに来るなんて、考えていなかった。
「いつからだよ、これ。」
「な、何がっ?
こんなのただのイタズラだって、気にしてないし!」
無理矢理笑えば、有明はもっと怒った。
「ただのイタズラにしては度が過ぎてんだろ!! お前怪我してんじゃねぇか!!」
ガーゼを巻いた方の手をグイッと引かれ、怒鳴られた。
「何で俺に言わねぇんだよ…!」
そう言われたのと同時に、抱き締められる感触。