SugarⅡ


晴の言葉に流されて、階段を降りていく。



「殴るなよ。」


「殴らねぇよ。」



体育館裏は、階段を降りて渡り廊下を渡ればすぐのところにある。




階段を降りたとき、あいつらの笑い声が聞こえてきた。



「涼、手……」



晴の止める声を無視して、そのまま体育館裏まで歩いていく。




「あっ、有明君じゃーん」



そういった女に、握り締めていた封筒を投げつけた。


うわっ、握りすぎて手切れてんじゃねぇか。



「な、何っ!?」



「おまえ等だよな、姫仲に嫌がらせしてたの。」



睨みながらそう言えば、6人全員顔を強ばらせた。



「おい、聞いてんのかよ。」
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