SugarⅡ
声のする方へ向いてみると、あたしと身長の変わらない男子が一人。
壁に寄りかかって、こっちを見ていた。
「誰か待ってんだろ?」
「あ…うん。 相葉奈々って子なんだけど…」
たまに見かける人だった。
カッコいいということで有名で、男子からの人気もあるらしい。
いわゆる人気者だ。
「相葉は掃除当番。ちなみに俺も。掃除場所まで一緒に行くか?」
その人気者とは縁もゆかりもないはずだったのだが、意外と親切みたいだ。
「ありがと」
断る理由もないし、とりあえずついて行くことにした。
横から顔を盗み見れば、整った顔立ちをしているのが分かった。
これはモテるよ。
女子高生が好きそうな顔してるもん。
「…姫仲…だったよな?」