SugarⅡ


――――――キーンコーンカーンコーン…



授業を終わらせるチャイムの音が聞こえる中、あたしはすでに玄関に立っていた。




「雨だ…」



天気予報では、雨が降るなんてこと言ってなかったのに。



もちろん、傘は持ってない。




他校の彼氏と一緒に帰る約束をしてるから、急がなきゃならないんだけど…



濡れるのはヤダなー…



そんなこと思ってる場合じゃないけど、どうしても体が外へ出ようとしない。



やっぱり、今日は断ろうかな…




「雨やまないかな…」




いや、一週間ぶりに会えるというのに、会わないなんてもったいない。



「走れば大丈夫か…」



冬だから、あんまり濡れたくないんだけど……仕方ない。
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