SugarⅡ
「……………」
晴は黙ったまま涙を流す。
悔しそうな顔をして、手をギュッと握りしめていた。
「ごめんな……、涼…
俺、何も言ってやれねぇ…っ
きっと今、何言ってもグチャグチャになる…」
親友まで泣かせて。
美海が戻ってくるわけでもないのに、死んだことを認めたくなかった。
見渡せば、制服を着たクラスメートと、喪服を着た大人達。
みんな悲しそうな顔をして、美海の写真を見つめていた。
「先が見えないんだ。」
俺がポツリと言った言葉に、晴が顔を上げた。