悪魔的ドクター

-翔灯-

――……速水side *。+†*



「お大事に」



午後5時
最後の患者の診察が終わった。


この後、入院患者の様子を診たら今日の俺の仕事は終わり。


そして
早番だからすぐに帰れるのだが
勉強熱心な俺は(自分で言うな)医局に籠ってパソコンを睨む。

まさに引きこもりの医者だ。



診察室から離れ
窓際でコーヒーを飲んでいると
1人の看護師が小走りに俺の元に駆け寄ってきた。



「速水先生。もう1人外来の患者さん、お願いします」


「急患か?」



この病院は
初診・急患→予約×
再診→予約制。


今日の予約患者は全て終わらせたし、初診の受付は終了した。



それ以外に受け入れるとすれば
だいたい急患が多い。



「はい、急患です」



そう言って渡されたのは
【姫宮咲桜】と書かれたカルテ。



「え…咲桜ちゃん?」



まさか発作か!?



「呼んできますね」


「頼む」



看護師が咲桜ちゃんを呼びに行ってる間、俺は診察室に戻り処置の準備を始めた。



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