悪魔的ドクター
「咲桜ちゃん、もしかして翔灯の彼女に見えた?♪」


「えッ!?」



先生のお姉さん
す、鋭いです…。



「ったく、何言ってんだよ。それより、いいかげん何しに来たのか話せよ」


「ま!お姉様に冷たいじゃない。たいした理由じゃないわよ?観光ついでにカワイイ弟に会いに来ただけ」


「何が『カワイイ弟』だ。気持ち悪い」


「相変わらず失礼な弟ねぇ」



姉弟らしい会話が少し面白くて
思わず笑ってしまった。




こういうのも
なんかいいな…

先生の家族にも会えたし
こんなやり取りする先生も初めて見られたんだから、ちょっと嬉しいじゃん?



「で?本当に何しに来たんだ?」


「だから観光…」


「旦那を置いてか?」


「…それは。」



お姉さんが言い終わる前に先生が言葉を遮り、その言葉にお姉さんは口ごもった。


一瞬にして空気が冷める…
そんな気がした。



「あ、あたし部屋行きますねッ」



身内だけで話したい事もあるだろうし、あたしがいたら邪魔なだけだから。


話が済むまで
ひとまず部屋にいよう…。




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