悪魔的ドクター
-翔灯-
――……速水side *。+†*
病院から電話があった。
俺の担当している患者の検査の結果が出たとの事。
入院患者の急変とかじゃなくてホッとした。
合コンを早めに切り上げて
今から病院に戻るか。
患者の検査結果も気になるし。
そう思いながら携帯電話をポケットに終い、俺は席へと戻ろうとした。
すると…
「速水さんッ!!」
すごい勢いで
正面から女の子が走ってきた。
彼女は確か…
咲桜ちゃんの友達の明里ちゃん?
その時
『まさか』と一瞬イヤな予感が頭を過った。
「どうしたの!?」
「助けて…速水さんッ」
彼女は目に涙を浮かべながら
必死に助けを求めてきた。
「さ…くら…がッ」
「待って、落ち着いて?深呼吸しよっか」
彼女は走ってきたせいで乱れた息が苦しそうなのに、それ以上に何かを伝えたがっていた。
それ程に緊急を要する事だとわかった。
「お願いッ!早くッ!!」
明里ちゃんの必死の懇願に
俺は冷静さを失っていた。
咲桜ちゃんが心配だった…。