悪魔的ドクター
-咲桜-
━…翌朝。
「んー…」
ゴロンと寝返りを打ち
ふと目が覚め、見た事ないテーブルや壁が目に入る。
「ここ…どこ?」
完全に寝ぼけていた。
すぐまた目を閉じ
しばらくして…
「そうだった!!」
ようやく思い出し
一瞬にして目が覚め
バッと上半身を起こし
青ざめた…。
「寝ちゃった…」
普通男性の家に泊まる初夜は
眠れなくて朝まで起きてるっていうのが相場なのに…
完ッッ全に爆睡してた、あたし。
『眠れない』とか自分で言っておきながら、ぐっすり眠ってしまうっていうね。
緊張感なさすぎ。
イビキとか寝言とか…
まさかあった?
聞こえてたりとか…
ないよね?
そう考えたらゾッとする。
枕元に置いていた携帯のバイブの振動が響き渡り、あたしは何気なく開いて現実に引き戻された。
「学校行かなきゃッ」
気付けば時間はすでに9時。
学校にまだ来てないあたしを心配した明里から、メールと着信が1件ずつ。