悪魔的ドクター
確か先生
彼女…
「いるんだっけ…」
すっっっかり忘れてたッ
いるんだよ
彼女!
もしその彼女がここに来て
知らない女が自分の彼氏の家にいたら、それこそ修羅場間違いなしだよ。
そうなったら
あたしは無事でいられる自信がない。
でも、もしだよ?
『もしかしたら』彼女いないかもしれない…。
一応それなら
すぐここを出て行く心配はしなくてもいいけど…
どうして今気付いたんだろ
「ってか、アパート解約しちゃったよ…」
出て行くにも
少し遅かったみたいだ。
「あ゙ぁ゙〜〜〜ッッ!」
色々考えて過ぎて
頭がパンク寸前のあたしは
主人のいないマンションの一室で奇声をあげた。
きっと今廊下に人がいたら
『奇妙な声がする』って
警察を呼ぶかも。
悩んでいても仕方ないので
通院ついでに先生に直接聞こうと病院に向かった。