存在と言う名の歌
夕方に差し掛かった頃


コトノはユイを迎えに体育館へと行った


2人きりになった私とユウキ


何故だかドキドキしていた


身体は少々熱い


誰も居ない踊り場、静かに紅い日差しが階段に輝く


「2人しか居ないね、静か過ぎる」


踊り場の手すりの下に座り込む私


それにつられるかのようにユウキも座り込む


ユウキは私の横顔をふと見て


「ほっぺ紅いよ?どうしたの?」


「あ、ううん、ちょっと身体が熱いかなー」


「さっきミカを虐めたからか?(笑)」


「な!?」


ユウキは少しSのスイッチが入ったらしく
さっきまで私を少し虐めていた、色々な意味で...苦笑


「図星だな♪」


「~~~!!」


笑い声が壁に響き渡る、木霊のように。




でも、本当の意味は違った


ほっぺが紅い意味、身体が熱い意味


それは、君の事が“好き”だと言う事



その感情が、私の心の中で芽吹き始めた...。




☆ ☆ ☆
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