とある烏の物語
すると、なんということでしょう、くるくると輝きながら沈んだ羽は水にとけ、蒼のような碧のようななんとも表現出来ないような青い水に変わりました。

空よりも、少女の瞳よりも、海よりも美しい色でした。

小びんは太陽にあてると七色に輝きそれはそれは美しい色でした。

少女はそれからその小びんを手放す事はありませんでした。


少女はある日みんなに聞いてみました。

「一番綺麗な青い物は何かしら?」

するとみんなはいいました。

「もちろんそれはあなたの持っているその小びんですよ。」




―ENDー
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