そう、これが愛



なんかいきなりキレた変態にドッと疲れて、部室に戻って歌己ちゃんに癒してもらおうあわよくば微笑みかけてくれないかなー、とドアを開ければ。


いけないの見ちゃった。


床に乙女座りしてる知らない男に珈琲ぶっかけてる歌己ちゃん、何してるの!?床汚い!?と言えば。

「なんかこの方がたぎってきたらしいので冷やしてあげようかと私優し過ぎますね」

感謝してくださいと言わんばかりに真顔で言い切った。いや、まえまえから歌己ちゃんが巷で有名なツンデレ+エスなのは知ってたようん知ってた。でも!!!


「歌己ちゃんが珈琲ぶっかけていいのは俺だけでしょ!!!!」

「誤解を招くので止めてくださいキモ部長」

「嘘やだ!!!俺もぶっかけられたい!!」

「今ぶっかけたばかりですしややこしくなるんであなたは黙ってていただけますか」


「ってか誰その人!!歌己ちゃん浮気!?」

「・・・・・・」


なんだか収集つかないこの状態にイライラしてしまったのはしょうがない気がする。


「落ち着きましたね」

「いや、落ちたの間違いじゃない?」

「いいんです落ち着けばなんでも、それに珈琲ぶっかけてほしかったみたいですし本望かと思いますから」
「いや、珈琲は珈琲でもティーカップ投げたじゃん」

「いいんです」


床に転がっている部長を見ていいなぁーと呟いた男はとにかく視界に入れないでおこう。



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