そう、これが愛



鼻を摘んだのがダメだったのか始めより更に落ち込んだ部長の胸倉掴んで部室に歩く、後ろで鼻摘むなんてサイテーだよ!!臭いなら臭いでマスクあげるのに!!とスンスン鼻を鳴らしメソメソしている部長。

マスク目の前で装着されたほうがよほど心の傷になると思うのは私だけか?そもそも胸倉掴まれて歩かされる事にこの人はプライドに傷つかないのだろうか。いや、この人に常識は通用しないんだなるほど。



「あ、そうでした」
「う?ぐうぅッ!!」


なんで自分がこんな事しているのかを考えてどうでもいい事を思いだしピタリッと足を止める、部長はいきなり止まった私に反応出来ずに部長の足も急には止まれず、胸倉掴まれたまま私を追い越し首が締まってしまった何やってんだこの人。


「部長、私で遊ばないで下さい」

「・・・・・・お、鬼っ!!」


鬼と言いながらまた泣き始める部長なんてどうでもよく、胸倉にグッと力を入れ私に引き寄せる。


「うひっ!!ななななな!!!歌己ちゃん!!近っ!!うっ」


私と顔が近くなった事にだんだん部長の顔が青ざめたので吐いたら御望み通り鬼になりますよ。と伝えれば自分の口を両手でふさいだ。


「いい選択です、で話は戻りますが、なんでへこたれてるんですか?」

「へこ?」

「元気がないという事ですよ」

「・・・・・・・・」

「・・・・・・・・」

「え?俺元気なかった?」
「・・・・・・・」

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