そう、これが愛




目の前でムスッと肩肘をつきオムライスを口に運ぶ新井 建斗を見るが思うのは昨日の事。


あの男と楽しそうに笑う歌己ちゃんを見て泣きたくなったなんて言えない絶対言えない。
言っちゃいけない気がしたんだ、言ってしまえばきっともっといろいろ我が儘を言ってしまうだろうし本当に泣いてしまう。


言いたいのに言えなくて。
歌己ちゃんに嫌われたくない。

最初はただ歌己ちゃんの事好きになれただけでいっぱいいっぱいだったのに





最近は好きになってもらいたいって・・・・・愛されたいって・・・・思ってしまって。



苦しいのにつらいのにそれが嬉しいくて。


だから昨日のはきっと【嫉妬】というやつなんだろう推測でしかないけど。

でも、こんな身体中が黒ずんでる自分のまま、歌己ちゃんにこの気持ちを言ってしまえば歌己ちゃんを傷つけてしまうかもしれないし、嫌われるかもしれない。どうすればいいかわからなかったけど昨日ごまかしたのは正解だったんだって思ってる。



「・・・・・・・おい・・・・・顔色わりぃけど大丈夫か?」


「だ、大丈夫、なんか始めて感じるものばかりで狂いそうなだけ・・頭の中がぐるぐるするし・・・・気持ち悪いっうっぷ」

「大丈夫じゃねーじゃんそれ」


「と、とにかくおえっ・・・歌己ちゃんが怒ってるのはわかるけどへこんでた理由を伝える気はないの・・ウッ・・あれあれ、アレにするお腹下した事にして謝る」

「なんであえと下痢を理由にした?女に伝えるべきものではないだろっ、ってか恥じらいを知れ」


「お腹下した事を直訳したあんたが言える台詞じゃないよね恥を知れ・・・・でも、ありがと」


「・・・・・・・・・おう、素直なお前は本当可愛いな、ツンデレか?これがツンデレ?めちゃ可愛いじゃん!!オムライス食うか??」

「ちょっ、そんな食べかけ俺に近づけないでよ。菌とか移ったらどうすんのさ、ってかよく食べられるね、どこの誰の手で作られたかもわかんない物身体の中に入れるなんて、脳沸いてんじゃない?」


「・・・・・・・・いまのはツンか・・・わかってきた俺はわかってきたぞっ大丈夫だ光っ!!!いつでも俺に飛び込んでこい慰めてやるから」


「きもい」


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