そう、これが愛


かと言って、床にはいつくばってるコイツが自力で立って汚いという部室の外に出てくれるだろうか。


「・・・・・部長我慢して下さい」

「?・・・!?ッ」

不思議がる部長の腕を掴み勢いをつけて持ち上げる


「さ、ささささ触らないで!!!気持ち悪ぅぷッ」

「や、あなたのがキモイです。げろったら窓からほうり出しますよ」


180cm以上の身長と釣り合わない薄っぺらい体型だと思っていたが、意外に重く私の身体がふらつく、これは救護室まで行くのは骨が折れる。

部室の端に置かれたソファーが目に入り、そこに部長を横にさせる。


部長専用の冷蔵庫から冷えピタと部長自ら豆から焚いて冷やされたコーヒーを手渡す。


「はい部長、頭冷やして、コーヒー飲んで落ち着いて下さい。ちなみに部長専用の冷蔵庫から拝借しましたから」


「あ、ありがと、・・・触る前にアルコール消毒した?」



やっぱりこんなヤツの心配を気持ちがなくてもするんじゃなかった、むしろここぞとばかりに沈めておけばよかったんだ。


「すみません緊急事態だったものでしてません、はいコーヒーどうぞ」

「絶対悪いと思ってないよね、消毒してない手で入れたコーヒーなんて汚くて飲めないよ」


げろったテメェの手よりは清潔だとコーヒーを顔面にぶちまけたい衝動を押さえ、すみません後から消毒しておきますから。とコーヒーを前に出す。


部長が渋々コーヒーを受け取ろうとするが何やら動きがおかしい、いや、前からおかしんだけど、なんだかおどおどしてきもい。

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