そう、これが愛
「ねぇ、お義父さん・・と息子さんでいいのかな?お取込み中の頃申し訳ないけど、歌ちゃん知らない??携帯繋がらないんだよねっというか着拒??悲しいよねぇーあはは、もう俺泣いちゃう」



「桐谷・・・」

「誰?」

「歌己のストーカーだ」

「ストーカー!?」

「愛のね☆」

「えッ!?何この人キモイ!」

「ホントはカッコイイんだよー☆」


「お前、歌己のケー番なんていつ聞いたんだよ?ちゃっかりしてんな」

「いんや?聞いてないよ?」

けろりと言う桐谷に新井が難しい顔をする

「誰から歌己の番号もらいやがった?」

少し低い新井の声が不機嫌さを伝えた、歌己の事だ普段からの態度からして桐谷に
番号を教えるとも思えないし、友達を伝ってでもNOと言うだろう。
なら、今、目の前で胡散臭く笑うコイツはどうやって歌己の連絡先を手に入れたのか。


「やだなー、そんなに怖い顔して睨まないでよ☆だいじょーぶ、歌ちゃんの携帯勝手に
見たりなんてせこい事してないから☆お義父さんは心配性だなー」

わかりやすく不機嫌を露わにする新井とへらへらと笑いながらも目が笑っていない桐谷の
間で光が高々と指の先まで気を抜かない綺麗な挙手をした、それに桐谷がはい、何かな?斉藤君!!とにっこり笑う。










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