そう、これが愛
「はあっはっ・・・くっはあ」
持っていたバックを胸に抱き寄せる
身体が酸素を求めて慌てているのか呼吸が速く繰り替えされる
これは想像していなかった
先ほどの出来事を思い出しまた顔が熱くなる
走ったからではなくまた別の意味で胸がきゅーっと苦しくなった
履いていたパンプスを雑に脱ぎ捨ててキッチンに急ぎ冷蔵庫がら
冷えたお茶をコップに注ぎグイッと飲みほし片手で口を拭う
「・・・思はず殴ってしまった・・・・」
ソファーにバフッと座り少しずつ落ち着きを戻す身体と脳。
さすがに今回自分が悪いという事もちゃんとわかってはいる、いつもは嘔吐を添えて
私に思いを告げる部長ではなく、真剣に素直な気持ちをありったけにぶつけて来た
部長に対して私は逃げてしまった。
普通の人ならきっと傷つけてしまっただろう、部長も傷ついているんだろうか?
いや、普通の輪に部長を入れるなんて逆に部長に失礼だ。
「ああもう・・・・」
いつも私の予想の斜め上な事を仕出かす
恋だと言う部長の思いもきっと勘違いだと安心しきっていたが、
今回の事ではっきりとした。
部長は本気だったんだ
涙をうかべながらも一生懸命な部長を思い出しまた
きゅーっと胸が痛くなる