そう、これが愛
はぁはぁはぁと息の音だけが響く部室内、もう大人枠でおかしくない人間が四人いますみんな疲れてます。
「っぅーグスっ」
「あぁもう部長泣かないでくださいうっとおしい」
「!?・・・・うぅ!!」
「あぁぁぁ光泣く泣く!?てめぇ歌己!!余計な事言うんじゃねぇ!!光剥がすのにどれだけの体力使ったと思ってんだよ!!」
「斉藤先輩力・・強いです」
「私だって上半身と下半身がサヨナラしないように踏ん張ったんですよ!!!」
はぁはぁはぁと息切れしながらも会話をしたがみんなずーんと黙り込む、そりゃそうだろーよ剥がすのに1時間費やしたんだから。このペラペラの身体のどこからそんなパワーが出るのか何?怪力呪文とか使ってるの?
「歌己ちゃん」
「あーはいはいなんですか部長?」
「・・・・・・ゴメン吐く」
「は!?え!?」
「だからうっぷ・・ごめ・・おええぇぇ」
「うおおおお!!!!」
「ヤバいタオル!!タオルー!!タオル結城!!」
「えっあ!はい!!」
「光大丈夫か?」
「・・・・・」
「いきなり意識して吐き出すなんて・・・・有り得ない有り得ないよナイアガラが私を・・・」
「笹倉さん大丈夫?」
タオルお湯で濡らしたからねと優しくタオルで頬を拭いてくれる結城君に少しいやかなり泣けた、心にキタ。結城君と腕を伸ばせば苦笑いしながらも背中をポンポンと撫でてくれた
「結城!!歌己を甘やかすな!!」
「はぅ!!」
「うるさいですよ新井のくせに!!」
「新井のくせにってなんだよ!!お前俺の何知ってんだよ!!」
「.....全て」
「本当知ってそうで怖いから止めてくれ!!誰にも言うな!!」
おおい。感で言ったのに凄い反応だな新井、何知られたくない事とかあるんですかちょー知りたい。結城君のポンポンという回復呪文に癒され脳が正常に働きだしたのでチラっと意識あるのか無いのかわからないソファーに横になっている部長を見ると、目元に乗せたタオルの隙間からこっちを見ていた・・・・・・・結城君が「うわ笹倉さん寒いですか!?」と自身が着ていたダウンジャケットを肩にかけてくれた。
「いやなんか見ちゃいけないものを・・・」
「え?心霊?」
「より酷いです、え?何?地縛霊?」
結城君の顔から色が消えた・・・
結城君ホラーダメなんだね