white or brack

恭耶の話は実は零と恭耶が幼馴染だということ

で咲夜さんに影から見守るように言われていること

でさっき咲夜さんにこのことを俺に言っていいかも聞きに行っていたらしい

「なんで影からなんだ?」

「あ~…」

当たり前の質問をしたつもりだったが恭耶にはそうじゃなかったらしい

考え込むようにしてから

「まぁ、色々あってな、俺の正体零ちゃんには秘密なんだ」

なんでだ?

と思ったが口に出さなかった。

恭耶が一瞬だが悲しそうな顔をしたから。

なんて言っていいのかわからず、恭耶の横顔を見ていると、恭耶が急に口を開いた。

「俺さぁ最初零ちゃんのこと、わかんなかったんだよなぁ」

「なんでだ?」

一瞬迷ったが聞いてみた。

「俺、零ちゃんが7歳のころから会せて貰えなかったんだよ」

答えてはくれたがまた悲しい顔をしたので理由は聞けなかった。

「しっかし、さすが零ちゃん。龍ヶ崎の血が流れてるだけある。」

「どういう意味だ?」

「ん?あ、ほら終わったみたいだぞ」

「……。」

軽く流されたような気がすんのは俺の気のせーか?

じとっとした視線を送ると苦笑いされた。

どうやらわざと流したみてーだ。

「お、おい助けに行ってあげねーと。重そうだぜ」

気まずくなったのかそう言って零の方を指差す。

恭耶の指の指す方、零のところを見ると気を失っているであろう洸が、零に抱きつくよな形で抱えられていた。

それを見て苛立ちを覚える。

「恭耶、舞姫のこと言っていぃんだよな?」

「え?あ、うん」

恭耶が言い終わらない内に俺は走り出した。

洸を一刻も早く零から離したくて…。




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