white or brack

恭耶said

零が飲み物を買いに行ってしばらく

「零遅いなぁ」

おそらく俺に言ったんであろう疾風の言葉を無視して

昔のことを考える

零が7歳のころのある出来事以来

その出来事を知っている人によって、零に会せてもらえなくなった

普通なら「どうして会わせてくれないんだ!」と怒るのかもしれない

でも理由が理由なだけ自然と「仕方がないか…」と思った

何度か、あの場所に居合わせなければ…

と思ったことはあっても自然と諦めていた。

まさか今更会えるとは、ね…

目を瞑ると今でもあの出来事が鮮明に思い出せる。


悲鳴

怒声

たくさんの銃声

あの人の言葉

『零を頼む…』


そこまで思い出した時

「ん゛…」

慧の声でハッとする

昔のことだろ?

自分に言い聞かせて慧を見る




< 139 / 162 >

この作品をシェア

pagetop