white or brack

慧said

電話を一方的に切られイラつきを覚えながら口を開く

「恭耶、疾風が黒鳥に捕まった」

「なんだって!?」

ソファーで座っていた恭耶は驚いてソファーから立ち上がる

「零は大丈夫なのか?」

「黒鳥ゲンから疾風の携帯で電話があったらしく、海の近くの3番倉庫に1人で来いって言われたそうだ」

「零は、零は…」

珍しく取り乱している恭耶に少し驚く

「落ち着け、助けに行くぞ」

「あ、あぁ…」

ガチャ

後ろで扉が開いた

もちろん俺は開けていない

恭耶も俺の前にいるから不可能だ

だとすると…

「たっだいまー。今日は黒鳥全然居なくてよー収穫なし」

そう言ってソファーにどかっと座る人物

「疾風…



お前無事だったのか…?」

そう呟いた俺に疾風は

「なに言ってんだよ」

と笑う…。

落ち着いてきた恭耶からあせりの色が見える

冷静な恭耶がこんなになるなんて

恭耶と零に何があったんだ?

と思ったが今はそれどころじゃない

「疾風携帯は?」

「さっきから何言ってんだよ、携帯ならここに…ん?あれ?え?何でないんだ?」

疾風の携帯がないことで確定した

「罠だ、恭耶落ち着いて咲夜さんに連絡しろ」



< 147 / 162 >

この作品をシェア

pagetop