white or brack

慧said

倉庫に着くとそこにはもう咲夜さんが来ていた

「早いですね」

恭耶がそう言って咲夜さんの近くに行った。

「お、ちょうどいいとこに今から始まるぞ」

その言葉で俺、疾風、ついて来た下っ端3人も咲夜さんのところに向かった。

倉庫の中を覗くと零が黒鳥の下っ端に囲まれていた。

「・・・っ!」

「だめだ」

零を助けようと思って飛び出そうとすると咲夜さんに止められた

「どうしてですかっ!?」

俺のその言葉に疾風も下っ端3人も頷く。

「ここはお手並み拝見といこうじゃないか」

そう言った咲夜さんの声は心底楽しそうな声だった

俺は零の戦っている姿をちゃんと見てみたくて

仕方なく見守ることにした。

中で何を喋っているのか聞こえないが

100人位居る下っ端が一斉に零に殴りかかった

飛び出したい気持ちを抑えて零を見ていると何か変だ

「咲夜さん、零何かおかしくないですか?」

疾風も思ったのか咲夜さんに聞いている。

「んぁ?・・・あぁ零の癖だ、悪い奴と悪くない奴を見極めてんだ。もうすぐ自分から殴りかかりに行くと思うぞ」

そうさっきから零は、きょろきょろと周りを見渡しながら倒している。

けして自分からは殴らず

殴りかかってきた奴だけを1撃で倒している

「ほら、反撃だ」

その言葉と同時に零がものすごい速さで周りをなぎ倒していく

「きれい・・・」

ポツリと呟いた洸の言葉にその通りだと思う

零は喧嘩しているのにもかかわらず

踊っているように軽やかだった

さすが舞姫・・・
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