white or brack
4人を残して倉庫の広場にでた
外はもう暗くなっているのか電気のついていない倉庫内は、暗くて暗闇に慣れていないと何も見えない暗さだった
ズキッ
「っ!・・・」
急な頭痛とともに頭にチラリと写った映像がこの倉庫とかぶる
ズキッ
『──にぃ!』
フラッシュバックする映像の中幼い私が誰かを呼んでいる
『アハハハハハッ・・・』
頭に響く甲高い女の笑い声
『──、私と付き合え』
「零、俺と付き合え」
「えっ?」
朦朧とする意識の中、目の前で意地悪そうに笑っている人とあの女が重なる
「なんって冗談・・・っておい」
ズキッ
「っ・・・」
倒れる寸前聞こえたのは
『アハハハハハッ・・・』
『れ・・・い・・・』
「おい!零」
あの女の声、今にも消えそうな誰かの声と
最近気づき始めた気持ちの──────・・・・・・
─Ⅱへ続く─