オアシス
アパートの階段を上がり、鍵を差し込む。
中へ入るなり、
“うわっ……”
八畳のワンルームの部屋はゴミ収集所のようになっていたのと、暑さがこもって蒸し風呂状態になっていたのとで、一瞬胸が悪くなった。
稲垣はるかは、両手にスーパーの袋を抱えたまま、部屋に入るなり大きいため息をついた。
こんなに狭い部屋なのに、真ん中にはつい立てが置かれ、一応区切られた部屋となっている。仕切られた間取りは四畳ずつ。
特に台所側は狭かった。
四畳の間取りは、どちらとも散らかっている。
服は脱ぎ捨てられ、CDや雑誌が積まれ、ゴミ箱の中は紙が丸めて捨てられていた。明らかに、男の部屋とわかる。
「またかよ……」
はるかは窓を全開にし部屋を片付けはじめた。
台所のシンクには洗ってない食器が積んである。洗濯機を覗くと洗濯物がどっさり……。
「どうして毎回毎回こうなるの……」
思わず出た一人言にも虚しさを感じる。
中へ入るなり、
“うわっ……”
八畳のワンルームの部屋はゴミ収集所のようになっていたのと、暑さがこもって蒸し風呂状態になっていたのとで、一瞬胸が悪くなった。
稲垣はるかは、両手にスーパーの袋を抱えたまま、部屋に入るなり大きいため息をついた。
こんなに狭い部屋なのに、真ん中にはつい立てが置かれ、一応区切られた部屋となっている。仕切られた間取りは四畳ずつ。
特に台所側は狭かった。
四畳の間取りは、どちらとも散らかっている。
服は脱ぎ捨てられ、CDや雑誌が積まれ、ゴミ箱の中は紙が丸めて捨てられていた。明らかに、男の部屋とわかる。
「またかよ……」
はるかは窓を全開にし部屋を片付けはじめた。
台所のシンクには洗ってない食器が積んである。洗濯機を覗くと洗濯物がどっさり……。
「どうして毎回毎回こうなるの……」
思わず出た一人言にも虚しさを感じる。