オアシス
そして角を曲がり、ついに母親の姿が見えなくなり、私は天を仰ぎ澄んだ空気を思いきり吸い込んだ。涙が出そうになるのを、こらえるために。
………………
突然、体が揺れた。飛行機は着陸間近で、眠っていた私に合図してくれたかのように、
“もう着くよ” と。
窓側の席に座っていた私は、多少朦朧とした意識のまま窓の外を見る。もうほとんど低空飛行をしていて、風景……いや夜景が見えた。すごくワクワクしてきて落ち着けない。飛行機の小さい窓に顔面を押しつけるように夜景に見入っていると、しばらくしてようやく滑走路が見えてきた。
そして私はついに〈東京〉の地に足をつけた。
腕時計を見ると、20時近い。普段は人の多い羽田空港も、この時間になればさすがに人も少なく辺りは閑散としていた。そして、モノレールに乗って浜松町に着いた。とりあえずここまで来たが、このあとはどうしていいかわからない。
………………
突然、体が揺れた。飛行機は着陸間近で、眠っていた私に合図してくれたかのように、
“もう着くよ” と。
窓側の席に座っていた私は、多少朦朧とした意識のまま窓の外を見る。もうほとんど低空飛行をしていて、風景……いや夜景が見えた。すごくワクワクしてきて落ち着けない。飛行機の小さい窓に顔面を押しつけるように夜景に見入っていると、しばらくしてようやく滑走路が見えてきた。
そして私はついに〈東京〉の地に足をつけた。
腕時計を見ると、20時近い。普段は人の多い羽田空港も、この時間になればさすがに人も少なく辺りは閑散としていた。そして、モノレールに乗って浜松町に着いた。とりあえずここまで来たが、このあとはどうしていいかわからない。