信じた先
しばらく悩んで、着替え始める。
グレーのカーデに黒の無地スカート。
ブルーのネクタイを締めて、ハイソを履く。
ブレザーを羽織って、チュコクロワッサンを口に含んでから家をでた。
「…あ。バック置いてきた」
一人で顔を赤く染まらせながら、家に戻って革のバックを持ちいつもの通学路を歩く。
結構都会の方に住んでる私は、家から近い学校を選んだ為、当たり前だが学校も人が集まるところに建っている。
だから、学校に向かうまでにたくさんの人とぶつかった。
「……痛い」
呟く私の声なんか誰も聞いてやしないけど。