ヒミツのお姫様☆2nd


「……う……」



ついに、私の瞳から一粒の滴が零れ落ちそうになった。



泣きたくないのにっ……!!


私はそう思い、唇を強く噛み締めた。



そんな私の顎に爽は指を掛け、そのままくいっと上を向かせた。



必然的に視線が交わる。


「……んな、唇噛むな」

爽が、だるそうに若干伏せがちの瞳を私に向けた。



「……」


「おい……」


爽は、低い声を零す。


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