ヒミツのお姫様☆2nd
そう不思議に思っていると……。
花梨ちゃんと私の視線が重なった。
パアッと表情を明るくさせた花梨ちゃんは、こちらに向かって歩いてくる。
……?
すると、花梨ちゃんは、私の前で立ち止まった。
「私に初恋をありがとう…。次に会うときは、お友達として会ってくれると嬉しいな」
ニコッと女の私でも、ドキッとしてしまうほどの天使のような笑顔を浮かべた花梨ちゃんは、背伸びをして、私の頬に、
――小さなキスを落とした。
その途端、周りは凍り付いたように固まってしまった。
……けど、そんなこと無視して。
「うんっ!
また、会える日を楽しみにしてるよっ!」
私も、花梨ちゃんに微笑んでみせた。