ヒミツのお姫様☆2nd
そんな私達の横から、
「部屋、戻ろーぜー!」
昴の声が聞こえた。
「あっ、うんっ」
もう、爽なんて知らないもんねー!!
キィーッと、爽を睨みつけていると、
「ほらほら、イチャついてんなっ」
私達の後ろにいつの間にか来ていた和馬がため息混じりにそう言った。
「イチャついてなんかないっ!」
「……でも、柚希、顔赤いけど?」
和馬の横まで歩いてきた信哉が、首を傾げる。
「……っ、えっと……こ、これは……」
う゛ぅ……。
なんて答えよう……。
私が、悩んでいると、
「はぁ……」
信哉がため息を吐き、
「俺、腹減ったんだよー!早く行こうぜーっ!」
昴が叫んだ。
「分かったから、もうちょっと声小さくしろ」
そんな昴に和馬が眉間にシワを寄せる。
3人が、先に私達の前を歩いていった。
「俺らも行くぞ」
「……うん」
その3人の後に続いて、私達も歩き始める。
辺りは、夕日で赤く染まっていた。