ヒミツのお姫様☆2nd



歩いている途中。


「……柚希」


爽に名前を呼ばれて、爽を見ると、



――ちゅっ



触れるだけのキスをされた。


「……っ///!?」


さっきから、ここの場所分かってる!?

みんないるのになんてことを!!



唇を片手で覆いながら、周りを見渡していると、



「誰も見てねぇよ。
ってか、見てたらキスなんかしねーし」



頭上から、爽の声がした。


「……っ///」



爽は“勝ったね”みたいな表情をして、ペロッと舌を出した。



「も……もう……爽っ!!!」



爽には、怒ったように見せていても、心のどこかで


――幸せだな、私。


って思う自分がいる。


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