ヒミツのお姫様☆2nd


「……もう、できてるの?」



城井の口から、いきなりそんな言葉が飛び出した。



「ほぇっ!?」



つい、間抜けな声を出してしまった私を見て、クスッと笑った城井は、



「だから、爽と、もうできてるんでしょ?」



再びそう私に訊いてきた。


……。



何よ……。みんなして。


斉藤からも、さっきそういえば、そんなことを聞かれた気がする。




……でも、本当のことだから、俯くことしかできない。



「はぁ……俺さ、おまえのこと、狙ってたのに」



ため息混じりの城井の言葉に、バッと顔を上げる。



「だけど、爽に先……越されちゃったし」



え……?あの……?



「城井……?言っている意味が……」



分かりません、と言おうとしたのに、城井に遮られた。


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