リエヴェメンテ
水面の都市のラプソディー
人間の国:12
魔族の国:13
混合された国:20


今時勇者が魔王退治、なんてナンセンス。
互いの長所を生かして国交を深める方が得。

だというのに、人間のひとつの国と魔族のひとつの国は、争って、人間側から勇者を出した。


あほらし。



こんな理由で周りの国は干渉してこない。
お陰で私たち役目を放棄して飛び出した勇者と魔王はもの凄く助かっていたりする。





南国特有の焼けるような暑さ。
水路の張り巡らされた白い建物が特徴的な城塞都市『ゲリーゼル』

その一角でシャンテとヴィアクユールは昼食後のシェスタ、つまり昼寝をしていた。

この城塞都市は昼から夕方にかけてとんでもなく気温が上昇する。
外にでて日にあたろうものなら十分待たずに日射病だ。

その為、人々が働くのは日が沈みかける時間から。
夜と昼が入れ替わった都市だ。
そしてシャンテは。


「ヴィ~ア~。レモン水取ってぇ~…」

暑さで溶けかけていた。
革の縁取りがついた上衣を脱いで、金属の胸当てとその下に着たノースリーブだけになり、机に突っ伏している。

赤銅の髪はまとめて結われている。
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