いちごおれはお好きですか?
「えっと…私、運動が苦手なんです…。だから体育祭は得意じゃなくて、」
『ふーん』
椎名先輩はなにやら考え事をしてる。
「椎名先輩…?」
なんだこの沈黙。
私が頭にはてなを浮かべてると、椎名先輩は口を開いた。
『俺と…走る?』
「は、はい?」
椎名先輩何いってるんですか?
冗談きついですよ(笑)
『俺と走れば一番になれるよ』
…この人本気だ(汗)
「いや、大丈夫です!」
『俺のこと、嫌いなの?』
「ち、違いますよ!あの、違い…ますよ、本当に…」
『……』
そんな顔で見つめられたら…
「ッ困りますってー!」
私はそのまま椎名先輩から逃げるようにして、屋上から飛び出した。