いちごおれはお好きですか?
…ガラガラッ…―――
さっき出ていった美也が帰ってきた。
「なんで逃げるの、美也!」
『いや、どう考えても逃げるでしょ?…何やってんの?』
そう言いながら私たちを見て笑っている美也。
「笑ってないで助けてよ!」
私は涙目で美也を見る。
まあ美也が助けてくれる訳もなく…
『助けてなんて、桐乃ちゃんは大袈裟だなあ♪』
柚月先輩は私から離れようとしない。
そのとき、
『…離れろよ』
寝てるはずの椎名先輩の声が聞こえた。
私はゆっくり横を見た。
すると椎名先輩は目を覚ましていて、柚月先輩のことを睨んでいた。