いちごおれはお好きですか?





外はもう真っ暗になっていた。


「寒い…」


もう10月の終わりだもんね。



先輩はずっと私の隣を歩いている。



「椎名先輩のおうちってこっちなんですか?」


椎名先輩は首を横に振った。


「私一人で帰れますよ?」



『家まで送る』



「でも…」



先輩は私の手を握った。


『一緒に帰る』







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