私立一条学園
~プロローグ~


私立一条学園 この学園には三人の優秀な生徒がいる。


 「漣。健。今日、C組に転校生が来るのですって」

そうあまり興味のない様子で言いながら机に座り教科書を取り出す女子生徒 舞は、隣に座り本を読んでいる漣、斜め前で女の子からもらったらしいクッキーを頬張る健の二人に話す。

 「えー!マジでマジで!?」

頬張っていたクッキーを急いで飲み込むと立ち上がり舞の前の席に座り興味津津で聞く。その様子を横目で見て漣はため息をつき呆れている。

 「なんだよ。漣は気にならないのか?」

 「あぁ・・・C組だろ?馬鹿に興味なんかねぇよ」

 「うわぁ・・・さっすが学年、いや学園一位の漣様の言うことは違うな」

ふん、と鼻を鳴らしながら皮肉っぽく言うので漣は眉を寄せ嫌そうに健を睨みつける。そんな二人の様子を黙って見ていた舞は口を挟む。

 「まぁまぁ、そんな顔してたらせっかくのカッコいい顔も台無しよ?」

 「・・・うるせぇ・・」

 「健もああゆうこと言わないの」

 「だって本当の事だろ。それに舞だってこいつの次に賢いじゃん」

少し拗ねたように唇を尖らせ言う彼に舞はおかしそうに小さく笑い、そういえばとこの前聞いた話を言う。

 「それなら健もこの前、サッカーの助っ人で活躍したのでしょう?凄いじゃない」

 「お、おう。まぁな」

さっきまで拗ねていたが舞が褒めると照れながらも嬉しそうにはにかむ。そんな彼を漣は単純な奴だと呆れながらも小さく微笑む。



もうすぐ、朝のHRが始まる。




< 1 / 3 >

この作品をシェア

pagetop