私だけの王子様

 うう、泣くのは反則だって・・・、いつも泣かれると、私が正しくても私はなにも言えなくなる。

「はぁ・・・分ったよ。でも、一年だけだよ!!それ以上は絶対だめ!!」

「うん!ありがとう!!さすが結衣★・・・よし!そうと決めたら、さっさと社長の家に行くわよ!」

 私がそういうと、母は一瞬で泣きやんで、いかにも、勝ったという表情をうかべた。その瞬間私は騙された事に気付いた。

「お母さん!!って、え・・・?い、いま行くの??」

「ええ、いま♪」

そういわれ、わたしは見事に母の演技に騙され、無理矢理お母さんの会社、櫻木グループの社長さんの家に連れてこられたのだった。





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