【短編】花咲か兄さん【企画】
*花side*
みっくんが私の隣に座った。
肩と肩がちょんてぶつかる。
どうしよう
恥ずかしいくらいに
胸がドキドキしてる。
みっくんに聞こえてないかな?
「花ちゃん……」
「うん……」
視線をちらって横にやると
みっくんの左手が見えた。
繋いでくれるかな?
今日は温かいけど
手繋ぎたいな。
恥ずかしいけど
みっくんとだったら良いや。
みっくんの左手が動く。
「次行こうか……」
そのまま左手は
ポケットに吸い込まれていった。
「うん」
歩いてると悲しくなった。
ううん
みっくんが悪いんじゃないよね。
私が期待し過ぎてるだけなんだよ。
きっと
そうなんだよ。