【短編】花咲か兄さん【企画】
私は腕を掴まれたまま
廊下を歩いていく。
ん?あれ――?
みっくんの手、震えてる?
「花ちゃん……ごめん」
「へっ?」
振り返ったみっくんは
凄く弱々しい顔をしている。
「野崎先生に
あんなこと言っちゃって
もしも後でまた呼び出されたたら」
本当にみっくんて
変な所が大胆なんだから……
「じゃあ、そうならないように
一緒にいっぱい勉強しないとだね」
「一緒に?」
「うん、一緒に」
そうやって言って2人で笑った。