【短編】花咲か兄さん【企画】
僕の願い
◇満side◇
校外を走っていると
校門から出てきた花ちゃんを
見つけた。
いつも仲の良い安田さんと一緒だ。
「あ、南ちゃんじゃん。
超可愛いよなぁ。」
「えーでも確か彼氏いたよ。
ま、居なくても、
お前なんか
眼中にねぇと思うけどさ。」
「何だとー?
そういうお前だって南ちゃん
狙ってただろうがよ。」
「うお、バラすなよ!」
先輩達は走りながらふざけてる。
僕は何とか迷惑にならない様に
付いていくのがやっとなのに……
「え、何?うそ……
マジで?」
ん?なんか先輩達が
こっちを見ているような気が。
今日はまだ付いていけてると
思うんだけど、遅いのかな?
すると副キャプテンが
スピードを落として
僕の隣に並走した。
「なぁ岡村。
あの南ちゃんの隣にいるの
お前の彼女ってマジ?」
正直なところ質問に答えてる
体力ないんだけど……
「はい、まあ……
一応。」