~PM3:52~
○▽□ ハジメテのコイ
【高校二年 春】
あれから半年ほど過ぎていた。
今、私の周りにいるのはあの時
の三人ではなかった。
亜由美も佐紀子も亜美も私から
離れていってしまった。
そう…私はあの頃とは違うんや
“プルプルプルプル”
『もっしー鈴?』
『うん彩?おはよお』
『今日また薬手に入ったんよ』
『…ほんま?後で行くわ』
『りょっかーい♪ほなね♪』
この頃の私わいわゆる不良軍団と
つるむようになっていた。
そして…薬にも手を付けていた。
それ以来仲がよかった友達はみん
な離れていったのかもしれない。
家に帰っても誰も迎えてくれない
そんな環境がきっとあの頃の私に
は耐えられなかったんだと思う。
“ガチャッ”
『お~…鈴♪待っとったで~』
『なんか彩太ったんちやう?』
『っんも~嫌やわあ鈴ったら♪』
『嘘やって!むしろ彩最近痩せ
すぎなんちゃう……?』
『…そうなんよ。たぶん薬の
せいなんやわ。…情けない。』
『……あたしら馬鹿やねんから
もうやめられへんよな…』
“ピーンポーンピーンポーン”
『…竜二かな?』
『……せやな。』
“ガチャッ”
『可愛いお二人さ~ん
薬持ってきたで~今回は
2万にしといたるわ』
『『………有り難う』』
薬を見るとやめられなくなる。
でも本当は彩も私はしたくない
だけど…今薬をやめてこの輪から
抜けたら竜二達はなにするかわか
らない。…だから逃げれなかった
だからこの生活を半年続けていた
それから一ヶ月が経った5月……
私の携帯が鳴り響いた。